それはある年末の午後だった。
マイペットで床をピカピカにして大掃除も終了。
いい天気だし、バイオリンの練習でもするか!
と息巻いていた。
まずはいつも通りチューニング。
と思ったら西日でチューナーの表示が見えない。
合っているのか、ズレているのか。
仕方ないのでカーテンを閉める。
よし!やったるで〜!
と、思った瞬間異常事態に気づく。
A線(左から3番目)がゆるんゆるん。
つーか、コマからもズレているし!
最近、調整がし難いとは思っていたが・・・。
ペグ(上にある糸巻き用ネジみたいなやつ)をくるくる回して調整する。
ところがどっこい、いくら回しても戻る。
こりゃあ、ペグとバイオリン本体がするんするんになっているな、と判断。
こういう時にはペグコンポジション(糸巻き調整剤)をペグに塗り塗りする。
すると摩擦が生まれて簡単には回らなくなる。
塗りすぎると自分で回すのも大変になる。
たぶん、元々塗っていた分が擦り減っていたのであろう。
確かにバイオリン購入後からほぼ塗ってないもんな。
仕方あるまい。
ペグに調整剤を塗る場合、一旦本体から弦ごと外さなければならない。
ぐるぐると回し、穴から弦を抜き、ようやくペグが外れるのだ。
実はG線(一番左)が色も変色しており、交換を予定していた。
前回のレッスン時に弦をお店で購入して冬休みの宿題にと思っていた。
だが、どうせペグを外すのだから弦の交換もやっちゃえと、弦は異なるがG線の交換を実施することにする。
↓購入した弦。よく分からないからお店の人に聞いたけど、これしかお店には無いらしい。
とりあえず、簡単なA線のペグへ調整剤を塗ることから。
↓くるくる回してペグと弦を分離。
↓使用するペグコンポジション。口紅みたいな感じ。クレヨンに近いか。
塗り塗り。
適量がわからんが、緩いより硬い方が良いだろう。
気持ち多めに塗る。
ここからが器用さの見せ所(自分は皆無)。
ペグを本体に挿してから、ちょっとペグに糸を通す。
その後、ペグを押し入れながらくるくる回す。
すると綺麗に巻ける。
この時の注意点が二つ。
一つ目は弦の巻く方向。弦がペグの上を通るように巻かないと他のペグに干渉する。
二つ目は、コマおよびバイオリン上部の溝に弦がはまるように注意すること。
巻き終えた後にずれている事に気づくとめんどくさい事になる。
私は弦を引っ張りながら押し入れる作戦を実行。
失敗すること幾度か目になんとかなった。
続いて、G線の交換だ。
ペグから弦を外すのは先ほどと同様。
しかし、本体側がどうくっついているのかよく分からない。
ネットとかで調べてからやれや!って話だが・・・。
弦の根本をよく見てみると、金具でハマっているようだ。
アジャスターはこのハマっている部分の位置を微調整していたのか。
↓弦の根本。正面から。
↓弦の根本。横から。
弦を本体側に押してみると、簡単に外れた。
↓外れたところ。
新しい弦は外した時の逆動作をすればいいんだろ?と思って、袋から取り出して驚愕。
色が違う。
前は根本、先ともに「赤色」だったが、新しいのは根本「黄色」、先「紫」。
知らなかった・・・。
一本だけ色が違うのは寂しいけど仕方ない。
太さは同じだからG線であることは間違いない。
↓左:昔の弦、右:新しいの弦
まずは弦の金具が付いていない方を本体側の穴に通す。
意外と苦労した。不器用さ爆発。
※後から思ったけど、これ先から通さなくても金具側からでも付けれたな。
ほんで金具を本体にある程度固定しないと弦が外れてめんどくさいので注意。
あとはペグに取り付ける。
A線と同じ作業なので省略
↓完成図。
よし!チューニングだ!とまたまた息巻いていると、D線(左から二番目)がするすると外れる。
一体どうしたことか!?
何もしていないのに!(何かした人のセリフ)
多分全体的にペグコンポジションの限界が来ていただろう。
あと2本だ。
全部ペグを外して塗る事にする。
この時最後のE線(左から四番目)を巻こうとした時、逆回転になっていることに気づく。
あれほど注意したつもりだったのに。
さらにはコマがぶっ倒れる。
弦を支えている部分だが、弦が緩むと倒れたりズレたりする。
疲れが出ているのかもしれない(開始からたった2時間)。
その後、全工程を終了し、無事G線の交換および全ペグのコンポジション塗り直しは終了。
一旦弦を外しているため、チューニングに時間がかかるも綺麗に合った。
先生曰く、E線側よりG線側の方が弦の交換後安定するのに時間がかかるらしい。
年明け最初のレッスン時に先生に貼り具合を見てもらって、問題なければ順に交換するとしよう。